テレビ取材を受けた番組の放送予定

先日のMaker Faire 2019で取材を受けた番組の放送時間が決定しました。番組内で何分くらい取り上げられるのかは不明です。
 
番組名:great gear
 
海外における放送日時
チャンネル:NHK WORLD-JAPAN
2019年9月19日(木) 日本時間(JST
時間:00:30-00:58  06:30-06:58  12:30-12:58  18:30-18:56
 
国内における放送日時
チャンネル:BS-1
2019年9月21日(木) 日本時間(JST
時間:04:30-04:58
 
オンエア後から1年程度は、以下アドレスからオンデマンドで視聴可能です。
 

クレーン模型制御ソフトCraneMonitorの使い方

はじめに

 Maker Faireへのクレーン模型の展示向けに作成してきた制御ソフト「CraneMonitor」の使い方説明書です。

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動作中の画面キャプチャ

 なぜ、このブログで制御ソフトのマニュアルを公開するのかというと、それは私自身が忘れないためと、いざというときに会場で参照するためです。

 マニュアルをちゃんと書いておいても、置いてある場所が分かっていないといけませんが、例えばパスワードがかかった場所に置いてあったりすると、結局読めなかったりしますので、誰もが分かる場所になければなりません。

 また、現状このソフトは、私(=inrabbit)しか操作できないため、私がいないとセットアップできない状況なのですが、それを今後なるべく属人化を回避した状態に持っていきたいためです。もし我々が使い方で悩んでいたら、これを読んでもらったお客さんに教えてもらえる、みたいなのが理想的な形かなと思います。(笑)

 

GitHubリポジトリ

 CraneMonitorのソースコードと実行バイナリは以下にあります。Visual Studio.Net FrameworkWPFを使って書かれています。言語はC#です。

github.com

 

システム構成

 自作したデバイスとPCとの通信にはUSBシリアルが用いられています。それに加えてUSBカメラ2台が接続されています。

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システム構成と機器接続

 

ノートPCの設定

 展示中、ノートPCには外部ディスプレイを接続して使っており、PC本体は触っていないため、ノートPCの画面を閉じても電源が切れないようにしておく必要があります。

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ノートPCの設定での注意点

 

画面構成

 起動時の画面です。セキセイインコの写真は設計時に表示する画像がないから適当に入れたもので、USBカメラからの動画が表示されれば消えます。

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起動時の画面

 

バイスとPCの接続

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バイスとPCの接続方法
 起動初期にCOMポートとセンサは自動接続される。COMポートは何も機器接続されていなくとも接続成功してしまうが、そのままだと機能しないので、切断してから機器接続し、再接続すること。
 ポート名などは、接続時(ボタン点灯時)に指定された名称で接続される。ファイルからのロードは任意のタイミングで可能であるが、点灯状態のままファイルロードしてポート名が変わっても、接続は旧設定のまま維持されるので注意。
 動作中にポートを変えるには、「接続解除⇒ファイルロード⇒再接続」の手順を踏む必要がある。
 設定ファイルは、CraneMonitor.exeと同一フォルダまたは、1つフォルダ階層が上の場所中にSetting.xmlという名称であるものとする。
 起動時に自動読み込みされ、存在しなければデフォルト値となる。

 Joystickとはゲーム用の普通のジョイスティックのことであり、
Controllerとはオリジナルの操作卓のことである。JoystickとControllerは同時に接続しないこと。

 

モーター設定

 6つ接続できるモータードライバのチャネルに、ジョイスティックや操作卓などの指令値をどのように割り当てるかを指定します。設定は、回転の向きと、直接PWM指令値を指定する動作モードか、速度を指定するフィードバック制御にするのかです。フィードバック制御をする場合、モーターの回転軸に位置検出用のエンコーダが取り付けられていなくてはならないです。ポテンショメーターを取り付けると、可動範囲を自動制限するリミッタ機能として利用できるようになっています。(リミッタ機能はこれまで使われたことがないので動作しないかもしれない。)

 また、選択した3チャネルの動作状況をグラフィカルなメーター表示にすることができます。

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モーターの設定

 

操作卓とジョイスティックの指令値番号

 モーター設定におけるジョイスティックの指令値は以下の表に従います。この値を選んでxmlファイルに書き込みます。本来なら、設定ファイル読み込みではなくて変更可能なUIにすべきなんでしょうが、展示用にはこれで機能的に十分なのでやめました。

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操作卓とジョイスティックの指令値番号

 

 表示切替

 展示の運用の際に不要な設定ボタンや、使っていない不要な機能を隠せるようになりました。

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画面表示切替

 

ランキング機能

 ランキング用のボタンは、設定次第で操作卓と連動させることができる。非動作時に消灯し、動作中/登録が完了した有効時に点灯する(消灯しているからといって押せないという意味ではない)
 ランキング情報はexeと同じフォルダ内に、記録ごとに別のxmlファイルとして保管される。現状、手作業によるXmlファイルの書き換えや削除をした後の更新は、プログラム再起動のタイミングのみに行われる。

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ランキング機能

 

グラップル方位角表示機能

 グラップルへの指令は操作卓側からの赤外線経由なので、CraneMonitorは関与しない。しかし操作卓への設定値は全てPC側に送られるようになっているため、画面上に操作卓のエンコーダの設定値を表示だけはしている。

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グラップル方位角の表示機能

リアクションホイール付きグラップル(Maker Faire 2019)

 Maker Faire 2019の展示向けに作成したリアクションホイール付きグラップルの詳細を紹介します。展示の様子は以下の記事をご覧ください。 

inrabbit.hatenablog.com

 実際に動いている動画は以下です。

youtu.be

構造の説明

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新グラップルの構造

回路図や回路基板の詳細は以下をご覧ください。

inrabbit.hatenablog.com

  横から見た写真です。筐体は3Dプリンタで作られています。リアクションホイールは金属でできています。

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新グラップル写真

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新グラップル写真・下から

 新グラップルの設計の元となった旧グラップルの構造です。 赤外線通信機能やマイコンは同じものを使っています。旧型のグラップルでは、リアクションホイール用のモーターやモータードライバは、メカ設計に詳しくないメンバーが適当に作ったため、無意味に高出力なものが使われていましたが、新型では適切に再設計されました。

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旧グラップルの構造

旧型グラップルの説明記事は以下です。

inrabbit.hatenablog.com

  新旧グラップルの比較写真です。

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新旧グラップルの比較写真

 今後は、新型で間に合わなかった、ジャイロによるリアクションホイールの自動制御の実装や、揺れ抑制機能などを追加してゆく予定です。

Maker Faire 2019 出展報告(その2)

全景(2日目)

 2日目のクレーン模型の全景です。2日目はアーム先端をさらに伸ばして高くしました。Maker Fairに我々が過去出展したクレーン模型の中では、最も高いものになりました。

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2日目のクレーン模型の全景

 高くなったアームには、航空障害灯のLEDが点滅していますので、遠くからでもよく見えます。(ざっくりと周りを見た限りでは)個人展示の中では(おそらく)最も高い構造物になりました。

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準備(2日目)

2日目の準備の様子を紹介します。

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2日目の準備の様子

 本体のアップ写真です。ワイヤー巻きつけのローラー部分に注目ください。モーターがどこに入っているか分るでしょうか?

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ワイヤー巻き付け部分のアップ

実は、ローラーの内部に組み込まれているのです。詳細な構造が知りたい方は、会場にて模型作成者に聞いてみてください。

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ローラー内部のモーター

 いよいよアーム立ち上げの瞬間です。倒れてしまうかもしれないため、緊張しつつ見守ります。同一の構成で過去に組み上げたことはありません。アームが長すぎて机2つ分に収まりきらず、一時的に隣の展示ブースの方の机をお借りして組み立てました。

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アーム立ち上げの様子

クレーンゲームの様子

 クレーンゲームは、2日間にわたり大変多くの方に体験していただきました。今回はグラップルの回転を含む4つのモーターを2本のジョイスティックで制御するため、操作は難しく、お子さん方には少々難しいかなという印象を受けました。将来的には、グラップルの姿勢制御はジャイロで自動化されるため、難しい操作は改善されてゆくだろうと考えています。

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クレーンゲームの様子

 以下は展示の際のディスプレーのキャプチャです。運転席からのカメラとアーム頂上から見下ろすカメラによる2つの動画が表示されています。アーム頂上のカメラからは、完全に人を真上から見下ろしています。

 ソフトウェアは去年のもののを微修正しました。(そのうちGitHubでマニュアルを含めて公開予定です。)ランキング機能は、今回は全く使われませんでした。毎回同じようにぬいぐるみやオブジェクトを配置しなおしたり、ルールを説明したりするのは、説明員側としても結構手間がかかるためです。

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制御部の画面キャプチャ

テレビ局の取材

 今回の展示で起こったイベントの1つに、テレビ局の取材が入ったというのがあります。レポーターの方が入って長時間撮影されていきましたが、カットされるかもしれないので具体的な番組名は伏せておきます。

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まとめ

 今回は、去年までに未完成だった、我々の展示において過去最大のブームブースターのクレーン模型を展示することができ、新設計のグラップルと併せて、クレーン模型とゲーム操作性の両面から、過去最も完成度が高い展示をすることができました。

 また、多くの方々に展示を見に来ていただけました。去年の展示を覚えてもらっており、励ましの言葉をいただくこともありました。これを励みに来年もより良い展示を目指して頑張っていきたいと思います。

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解体直前のクレーン

Maker Faire 2019 出展報告(その1)

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2019年8月3日~4日に開催されたMaker Faire Tokyo 2019に出展してきましたので、そのご報告です。

 

全景

 例年通り、クレーン模型を中心にした体験型の展示です。クレーン模型自体も新しい型に更新されたほか、吊るしてものを掴むためのグラップルを新造し、クレーンゲームとしての完成度を高めました。

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2日目の展示の様子

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1日目の展示の様子

準備(1日目)

 今回はクレーンの一部とグラップルの新造という大きな作業がありましたが、徹夜したのは1名だけで、なんとか無事完成させることができました。

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新作のブームブースター機の準備中

ブームブースターというのは、クレーンのアーム部分が膨れている(太くなっている)機体のことを意味するのだそうです。実はブームブースターは去年に展示する予定だったのですが、去年には間に合わず今年の展示となってしまいました。

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クレーン全景(1日目)

これら全て手作りです。ブームブースターが立ち上がった時は感動ものです!

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ブームブースター全景(1日目)

新作グラップル

 今回の展示の目玉の一つが、新作のグラップルです。詳細な説明は別の記事で行いますが、大まかには、電磁石による吸着からアームによる把持に変えました。去年のものは、赤外線で通信してリアクションホイールで回転姿勢制御していましたが、それらの機能はそのまま(再設計して)引き継がれました。

 去年はモーターに電流を流すとノイズで通信できなくなり、制御が大変難しい不具合がありましたが、今年の新作ではそれらの問題は解消されて自由に操作できるようになりました。

 ただ残念なことに、今年もジャイロによる自動の姿勢制御は間に合いませんでしたので、ジャイロ制御は来年の課題に持ち越されることになりました。(ハードウェアが完成したのが展示の数日前だったため、ジャイロ制御プログラムが間に合いませんでした。)

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新作のグラップル

 グラップルが掴む対象のイノシシのぬいぐるみは、実は最初から計画して用意されていたものではなく、メンバーの一人が職場で買ってきたものです。

 本来はグラップルの回転姿勢制御機能を有効に活用するためには、細長いものの方が望ましいのです。そのために、当初の予定では、発泡スチロールブロックを買ってきて、それを「令和」の字に沿って並べるという「令和ゲーム」を計画していました。しかしながら、クレーンゲームにはぬいぐるみがふさわしいという理由と、ぬいぐるみがかわいいという理由と、回転制御まで入れると多くのお子さんには操作が難しすぎるという理由で、このぬいぐるみを掴むゲームに変更になってしまいました。

 動作している動画を以下にアップします。

www.youtube.com

 

トラブル発生

 MakerFaireに出展して初めてトラブルが発生してしまい、1日目の展示を数時間中断することになってしまいました。

 事の発端は、糸が切れてしまったことです。巻き込み過ぎて糸が切れてしまい、糸を張りなおすことになってしまいました。それがよりによって一番大変な、糸が何重巻きにもなっている部分だったので、巻きなおすのにかなり時間がかかってしまいました。

 糸が修理されたと思った次の瞬間、新たなトラブルが発生してしまい、旋回ができなくなってしまいました。よりによってクレーンの台座部分の一番アクセスしにくい部分です。

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修理中の様子

 アームを下ろしてネジを外し、本体部分をひっくり返して見てみると、なんと原因は旋回部分のモーターのギアのネジが単に緩んでしまったというものでした。数年前に組み上げてから触っていなかった部分が偶然今のタイミングで問題を起こしてしまいました。

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緩んでいた旋回用のギアねじ

 

1日目は多くの方に来ていただきました。2日目の記事に続きます!

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MakerFaire2019へ向け準備中

MakerFaire2019まであと1週間。現在、新作グラップルの回路を作成しております。

先日、新作グラップルのメカ担当者から私のところへ、回路図と加工したユニバーサル基盤が送られてきました。今日中に部品を実装しないと間に合いません!

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新グラップル回路図

なんとか7時間かけて完了しました。これが部品を実装した様子です。写真にはまだジャイロモジュールが接続されていません。去年のものと同じく赤外線通信モジュールで命令を受けます。モータードライバが2つあるのは、把持機構用のモーターとリアクションホイール用のモーターのためです。

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新グラップル回路基板

基盤は2段重ねになっていて、組み立てるとこんな感じになります。

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新グラップル2段基盤

裏から見るとこのような感じです。中央の窪みにはリアクションホイール用のモーターが入ります。周囲に赤外線通信モジュールがあるので、そこにノイズが入らないようにシールド対策をきちんとする予定です。去年はモーターのノイズが赤外線受信の信号に漏れてしまい、一度動かすと制御不能となってしまう不具合がありましたのでそれへの対策です。

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新グラップル2段基盤(裏)中央の窪みにリアクションホイール用のモーターが入る

 

では皆さん、来週のMake2019でお会いしましょう!その頃にはこれが動いているはずです!

Maker Faire Tokyo 2019 企画紹介

2019年8月3日(土)、4日(日)に東京ビッグサイトで開催予定の「Maker Faire Tokyo 2019」に出展申し込みしました。以下、企画内容をご紹介します。

 

名称

ブームブースターで荷物積み下ろし ~ 令和初!超リアルなクレーンゲーム ~

 

概要

 高さ1.5mの大型クレーン模型(ブームブースター機)を操作する荷物の積み下ろしゲームを作りました。去年に引き続き、工業用ジョイスティックを使った本格的な操作卓やカメラ画像による操作に加え、今年はリアクションホイールによる姿勢制御機能付きのグラップルを新設計しました。全てが手作りです。
 令和にちなんだクレーンゲームを楽しんでいただけます。巷に溢れるクレーンゲームとは一線を画す、本物の体験を貴方に!

 

展示スペース配置図・テーブルの使い方

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実際の現場で活躍する超大型クローラークレーンCC8800-1を1/50スケールで完全再現。 モニタを見ながらジョイスティックで操作し、オブジェクトを積み上げるゲームを体験できます。

 

 新設計するグラップル(設計中の図)

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新設計のグラップル(CAD図)

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新設計のグラップル(CAD-二面図)

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グラップル設計案(正面図)

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グラップル設計案(側面図)リアクションホイールによる姿勢制御機構も含まれている


 模型でつくるクレーン実機

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今回製作する機体は日本国内に2機存在するCC8800-1に、能力強化パーツであるBoomboosterを追加装備したBSFVL仕様を予定しています。

 

過去の参加レポート


 出展者のプロフィール

SSR重機研究室OB」は、重機模型を作る社会人サークルです。2016年より毎年出展し、毎年一人ずつメンバーを増やして、現在は合計4名で活動を行っています。当サークルのメカ担当者は、模型作成に15年以上取り組んでおり、資料集めとして各地へ赴き、多数の撮影写真を基に細部に忠実で精密な模型を作成しています。Makeでは特に電装系に注力し、模型をつかったゲームを作成しています。