Maker Faire 2019 出展報告(その1)
2019年8月3日~4日に開催されたMaker Faire Tokyo 2019に出展してきましたので、そのご報告です。
全景
例年通り、クレーン模型を中心にした体験型の展示です。クレーン模型自体も新しい型に更新されたほか、吊るしてものを掴むためのグラップルを新造し、クレーンゲームとしての完成度を高めました。
準備(1日目)
今回はクレーンの一部とグラップルの新造という大きな作業がありましたが、徹夜したのは1名だけで、なんとか無事完成させることができました。
ブームブースターというのは、クレーンのアーム部分が膨れている(太くなっている)機体のことを意味するのだそうです。実はブームブースターは去年に展示する予定だったのですが、去年には間に合わず今年の展示となってしまいました。
クレーン全景(1日目)
これら全て手作りです。ブームブースターが立ち上がった時は感動ものです!
新作グラップル
今回の展示の目玉の一つが、新作のグラップルです。詳細な説明は別の記事で行いますが、大まかには、電磁石による吸着からアームによる把持に変えました。去年のものは、赤外線で通信してリアクションホイールで回転姿勢制御していましたが、それらの機能はそのまま(再設計して)引き継がれました。
去年はモーターに電流を流すとノイズで通信できなくなり、制御が大変難しい不具合がありましたが、今年の新作ではそれらの問題は解消されて自由に操作できるようになりました。
ただ残念なことに、今年もジャイロによる自動の姿勢制御は間に合いませんでしたので、ジャイロ制御は来年の課題に持ち越されることになりました。(ハードウェアが完成したのが展示の数日前だったため、ジャイロ制御プログラムが間に合いませんでした。)
グラップルが掴む対象のイノシシのぬいぐるみは、実は最初から計画して用意されていたものではなく、メンバーの一人が職場で買ってきたものです。
本来はグラップルの回転姿勢制御機能を有効に活用するためには、細長いものの方が望ましいのです。そのために、当初の予定では、発泡スチロールブロックを買ってきて、それを「令和」の字に沿って並べるという「令和ゲーム」を計画していました。しかしながら、クレーンゲームにはぬいぐるみがふさわしいという理由と、ぬいぐるみがかわいいという理由と、回転制御まで入れると多くのお子さんには操作が難しすぎるという理由で、このぬいぐるみを掴むゲームに変更になってしまいました。
動作している動画を以下にアップします。
トラブル発生
MakerFaireに出展して初めてトラブルが発生してしまい、1日目の展示を数時間中断することになってしまいました。
事の発端は、糸が切れてしまったことです。巻き込み過ぎて糸が切れてしまい、糸を張りなおすことになってしまいました。それがよりによって一番大変な、糸が何重巻きにもなっている部分だったので、巻きなおすのにかなり時間がかかってしまいました。
糸が修理されたと思った次の瞬間、新たなトラブルが発生してしまい、旋回ができなくなってしまいました。よりによってクレーンの台座部分の一番アクセスしにくい部分です。
アームを下ろしてネジを外し、本体部分をひっくり返して見てみると、なんと原因は旋回部分のモーターのギアのネジが単に緩んでしまったというものでした。数年前に組み上げてから触っていなかった部分が偶然今のタイミングで問題を起こしてしまいました。
1日目は多くの方に来ていただきました。2日目の記事に続きます!